ストレスチェック制度が義務化になったことで、事業者の負担がこれまで以上に増えたように言われています。実際、従業員の命に関わる心の検査なので、気を遣わないければならないことはたくさんあります。ただし、ストレスチェックはチェックシートへの記入方式で、従業員本人に記入してもらうだけです。健康診断のように実施者が従業員に問診を行うようなことは認められていません。
チェックシートは紙かもしくはオンライン上のソフトで簡単にできるようになっています。用紙の場合は個人情報の保護の観点から、記入後はシートを封筒などに入れて周りから見られないような配慮が必要です。ネットで行う場合は、検査を行っている間は外部との接続を切り離したクローズドネットワークを構築して、サーバ管理者を衛生委員会のメンバーに入れて、個人情報を扱える権限を与えていくなどの準備が必要です。職場の環境によって紙とネットのどちらがやりやすいか変わります。
工場や運送業などの各自にパソコンが用意されていない職場であれば紙でやるしかありません。宅配業など全員が集まることが難しい職場であれば、スマートフォンを使って行うといいでしょう。厚生労働省が用意している職業性ストレス簡易調査票を使う場合は、回答する項目が少なめなので、記入はすぐに終わります。ストレスチェックは決まりが多そうで面倒に見える制度ですが、従業員の命を守る大切な制度なので、事業者は責任をもってしっかり行うことが大切です。
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