大腸がんは、食べ物を最終的に消化したあとの残りから水分を吸収し、便として排出するはたらきのある大腸にできるがんのことで、ほかのがんとは異なり、比較的症状が進行する度合いがゆっくりしたスピードであるため、定期的な大腸がん検診によって早期発見することで、生存率を高めることができます。逆に、このようながんを放置していると、最悪の場合は死亡につながるものであり、特に成人女性についてはこの大腸がんで亡くなる割合も高くなっています。大腸がん検診は、エックス線検査などをともなう大がかりなものではなく、集団検診であれば検便の検体提出だけという、ごく簡単なものです。しかし、大腸を通って排出された便のなかには、潜血の有無など、大腸がんであるかどうかを見分けるための重要な情報が含まれていますので、こうした検査であっても忘れずに受けるようにすべきです。
検便のために提供する便については、基本的には2日間にわたる便を小さく分けて専用の容器に入れ、当日に持参することになります。その際、胃がん検診のようなものとは違って、特に前日や当日の食事を制限されたりするようなことはありません。なお、もし大腸がん検診の結果として、がんの疑いが指摘された場合ですが、すみやかに病院に行ってくわしい検査をして、最終的にがんであるかどうかを判断してもらいます。この場合、大腸の内視鏡検査のように、大腸内を直接診る方法が用いられることが多いようです。
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