人間の脳には多く血管があって、脳細胞は血管から栄養素や酸素を受けています。これらの血管が詰まったり出血を起こすことで、脳に障害が起こったときには麻痺の症状などが現れることになります。このような脳に起きる血管の障害のことを、脳血管障害と呼んでいます。脳卒中は脳血管障害が突然に起こるときの症状で、発症の仕方によって脳出血や脳梗塞、くも膜下出血などに分類できます。
脳卒中は働き盛りの世代といえる、40歳代から60歳代に多い病気で、元気だった人が突然に手足を動かすことができなくなったり、言葉を話せなくなったりします。しかし、一般的な人間ドックの検査項目としては、脳の画像検査が行える頭部MRIやMRAが含まれていませんので、脳の血管や組織の状態を確認するためには脳ドックを受診する必要があります。糖尿病や高血圧、脂質異常症などの症状は脳卒中につながる可能性がありますので、家族や身内に脳卒中を発症した人がいる場合には、危険因子が潜んでいるものと考えて症状を発症する前に人間ドックの脳ドックを受診して、脳の血管の状態を確認しておくことが大切です。脳ドックで行われる様々な検査によって、隠れている脳の病気を発見することができます。
すでに脳梗塞が起こっているにも関わらず、病変が小さいときには自覚症状を感じることができないために、無症候性脳梗塞というものがあります。無症候性脳梗塞については、人間ドックの脳ドックが普及したことによって知られるようになった病気と言えます。
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